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――  二人の日々の中で 何かがきっかけで

――  別れが来ても それ以上の

――  やり直すきっかけを 探そうよ

 

 

「…ゴメンなさい」
「……頭、冷やしてくる」

きっかけは、いつもあるようなこと。
ただ、赤屍が必要以上に銀次に絡んできただけ。
それだけのコト。

そして、不意打ちでキスをされた。
その場面を、蛮に見られてしまった。

こんなの、銀次が望んだことじゃないって。
不可抗力だったんだ、って。
俺が一番わかってやれてるハズなのに。

今日に限って、何故か許せてやれなかったんだ。
たぶん、最近銀次と身体を繋げてないから。
銀次が足りなかった。銀次が欲しかった。

そんな時に、見てしまったから。
身体の奥から怒りがふつふつと沸いてくるのがわかった。


なんで?
なんで、そいつにキスされてんだよ。
早くそいつんトコ離れて、俺んトコ来いよ…。

で、戻ってきた銀次。
…でも、銀次は何も言わなかった。
俺が見てしまった事に気付かなかったらしい。
何も言わずに終わらそうとしたらしい。

それが、すっごく気に喰わなかった。


『…お前さ、クソ屍に会ったろ?』
『…会ったよ?今日も怖かったよー、メス投げられるんじゃないかって』
『…それだけ?他に言うことねぇのかよ』
『……見てたの?』
『――…見てたぜ。…浮気か?』


違う。
銀次は、そんなことしない。
俺が一番わかってる…!

…ほら、泣きそうな顔してる。
わかってるよ。
お前は俺が好きなんだよな。
俺もお前のことが好きなんだ。

…だからこそ、隠してほしくなかった……!

 

「はぁ…、いくら銀次でも…呆れたか…?」
あんな、独占欲のカタマリのようなコト。
まるで、…自分以外のヤツとは話すな、関わるな…と言っているのと変わらない。
――そう、思っているのは本当。
けれど…言うつもりは、一生無かった。

もう、傍にいない方がいいのだろうか。
一緒にいると…自分の欲で、銀次を幾度も傷つけてしまう…。
ただ、好きなだけなのに。
…ハマりすぎてしまった。


「……無理、だな」
―――離れられない。
…もう、銀次なしでは生きていけない…。
こんな、太陽みたいな存在を目の前にして…
また、闇の中に戻るなんて…できない。

「…戻るか」
また、銀次を泣かせるわけにはいかないし。
…そして、謝ろう。

「…ぎーんじ」
…スバルの中へ戻ると、銀次は寝ていた。
頬に、涙の筋を残して。

そっと、人差し指で涙をぬぐって。
額へキスを落とす。

聞こえているか、わからないけれど。
許してくれるか…わからないけれど。

「…ごめんな…銀次…」
愛してるんだ。
ずっと、一緒にいたいんだ…。

 


――  離れられない理由を

――  一つずつ

――  増やして行こう

 

 

UVERが好きすぎて、つい書いてしまいました。
もっとUVERの歌詞の小説が増えたら、UVER部屋とか作りたいなー、なんて思ってたり…。

 

 

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