叫ぶ

 

「…蛮ちゃん?」
…蛮ちゃんが、おかしいです。
なんていうか…。

――変なオーラを背負ってます。

 

「っは…、銀次ぃ…いきなりで、悪い、っんだが…」
「な…なに?」
…動揺が声にでてしまった。
だって、だって。
「悪いんだが」って言ってるようには見えない顔してるんだもん!!
ドS、鬼畜、狼、ケダモノ…。
連想したらざっとこんなものだろうか。

「…抱かせろ」

あぁ、やっぱり。
こんな雰囲気の時は大体そうなんだよね。
…ってゆうか、いつもいきなりじゃない…。

「…なんかやだなぁ」
「…あぁ…?」
もう泣きそう…。
ものっすごい怖い…。
今の蛮ちゃんに抱かれたら、明日オレは無事に生活できそうな気がしません…。
それ以前に明日までずっと抱かれそうです…。
絶対そうだ。
絶対なんかよくないよ…。

「オラ…っ、大人しく…抱かせろ…」
…なんか、さっきから蛮ちゃんの様子がおかしい…?
苦しそう…。
お姫様だっこでベッドに連行されながらも、ちょっと心配になった。

「蛮ちゃん…どっか痛いの?苦しい?」
彼の広い胸板に手をそっと置く。
とく、とく…って音がいつもより早い気がする。

「…った」
「え?」

「間違えて…お前用の媚薬…飲んじまった」

……ちょっと待った。
今の一言で聞きたいことが山程できたんですけど。

まず、うちに媚薬があること自体おかしくないですか?
そしてその次。

…オレ用…?
オレ用の媚薬って…何?

「…さすが俺が選んだ分…効き目が、すげぇんだよ…」
「……ナニソレ」

待って待って。
普段でも十分盛りまくってる蛮ちゃんが…
それ以上に危ないってコト?
え…それって…。

「…いやぁぁぁ!!下ろしてっ、おろしてぇぇえ!!」
「暴れんな!!もう無理だ、限界だ!!」

なっ、な…!!
…そう思った時には、もうベッドに放り投げられていた。
起き上がる時間も与えず、蛮ちゃんが馬乗りになった。

「っあ…!」
ビリビリっ…って。
シャツが、左右に破かれて。
ほんとに怖い、って思った。

「やっ…やぁ…!」
ズボンと下着も一気に脱がされて。
一瞬でオレだけ裸になってしまった。

「や…んぅ…!」
恥ずかしい、なんて思う暇もなく重ねられる唇。
深く深く…舌が絡んできて、息がうまくできない。

「ひ、ぁあ!やっ、ばんちゃん…!」
唇が離れたと思えば、…後ろにゆび…がぁ…。
蛮ちゃんが舐めて濡らしたみたいで、簡単にはいってっちゃう…。

「ぎん、じ…、悪い…マジにヤバい…」
「きゃ…!」

耳元、で。
息を荒くして、囁かれて…。
ナカをきゅん…と締めてしまったのが、自分でわかった。

「…もう…いいか?」
「や…だめぇ…まだぁあ…」

い…いかにせ、展開が早すぎるよぉ…。
こんなの…気持ち良すぎておかしくなっちゃう…!

「痛いのか…?」
ちょっと潤んだような瞳で見つめてくる蛮ちゃん。
いつもそんな瞳…しないくせに。
こんなときばっかりずるいぃ…!
心臓がドキドキして…どうしよう…。

「いたい、とかじゃ…ない、よ…ぉ…」

――ただ、恥ずかしすぎる…の。
いっぱい変なこえだして、気持ち良くなっちゃって。
それを蛮ちゃんに近くで見られてるっていうのが…。

それに、ちょっと…こわい。
してる最中、気持ち良すぎてなにがなんだかよくわからなくなっちゃう…から。
もしかしてきもちいいのはオレだけなのかなぁ…とか。
ちょっとこわいよ…。

「…じゃぁいいだろ…?…早くお前んナカ…挿れてぇ…」
「…っ!」

あぁ、もう。
そんな…かお。しないでほしい…。
――自惚れかもしれないけど。
欲しくて欲しくてたまらない、っていう顔…。

「っ!ふ、ぁ…んぁぁああっ!」

がし、っと腰を固定されて。
あ…くる、って思ったら…やっぱり、熱いのが…はいってきたぁ…!

「や、やぁあ…!あつ、いよぉ…おっきぃ…!」
――いつもより…苦しい…?
すごく熱くて…ふとくて、奥まできてる…。

「っあ、ばんちゃ…!?ひぃ、やぁあ!」
普段なら、おれが落ち着くまで…少し待ってくれる、のに。
大きく息をつく暇もなく、すぐに律動が開始された。

ぐちゅっ…て。
すご、い…おと。
オレと蛮ちゃんが繋がってる…おと。
すごい…よぉ…。

「ひぁあああ!ンっ、ふぇっ…きゃぁぁあ…!」
ぐり、って思いっきり…、オレのイイトコロ…擦られて。
押し出されるように、達してしまっていた。
それと同時に。
ナカに感じる…熱い液。
ぶちまけられるようにひろがっていって。
二重の快感に襲われた。

「まだ…イけるだろ…?」

にっ、って。
悪そうに…蛮ちゃんが笑って。
嫌な予感はするのに…拒みきれなくて。

それどころか、その笑みにドキってしちゃって。
完璧に彼にヤられちゃってるなぁ…って。

「うん…いっぱいシて…?」
…そこで調子にのっちゃったのが悪かったんだと思う。
また腰を掴まれて。

「あと抜かず5発は覚悟しとけよ…?」
「…え」

…5発、って…。

「…寝たらどうなるか…わかってるよな?」


「…いやぁぁああ!!」

 

…皆さんのご想像通り、天野銀次は翌日…

寝室から出られることができませんでした。

 

 

 

…楽しかった!(殴) どうしても美堂さんをはぁはぁさせたかっ(ry

 

 

お題