……?
なんにも…みえないよ…?
目の前、まっくらで…こわいよぉ…!
「起きたか…?」
「ぁ…」
ばんちゃんの…こえ。
声が聞こえると同時に、ふわりと頭を撫でられた。
おっきくて、あったかい手…。
蛮ちゃんが傍にいるなら、とりあえずここは危険な場面じゃないんだなぁ…と思った。
それに…昨日は、その…。
…えっちが激しかったから…お風呂に入らないで、そのまま寝てしまった。
だから、ここはお布団の上のはず…。
「ね…、なんでまっくらなのぉ…?」
「あぁ…大丈夫だ、目隠ししてるだけ」
…目隠し、ですか。
それは…なんででしょうか。
「気にすんな、ちょーっとこーゆーのに興味があってな」
オレの心を読み取ったらしい蛮ちゃんは、色々と説明してくれて…。
どうやら、昨日オレが気を失ってしまった後、後処理をして。
そして、前々から用意していた目隠しをしてみた…と。
彼がいうには、ちょっとしたSMプレイ…だとかなんだとか。
えす…えむってなんですか?って思ったけど、
隣で聞こえる蛮ちゃんの声が、なんだか楽しそうな感じだったから。
…やらしいことなんだろうなぁ…とはさすがのオレでもわかったのです。
「…怖いか?」
耳に溶けていくような、甘い声。
…そんな風に言われたら、怖いものだって…大丈夫。
「すっげぇ気持ち良くしてやるから…、全部を俺に任せろ…」
ぞくぞくっ…て。
首を竦めてしまいそうになりながら、こくん…と静かに頷く。
なんと、なく。
蛮ちゃんに…また抱かれたい…気分だった。
「ひぁあ…、ひゃぅ…!」
…視角を遮られての快感、は。
いつも以上に…緊張してしまう。
次にどこを触られるのかとか、蛮が今どこらへんにいるのか、とか。
まったく…わからないから。
構える暇すらないのだ。
「ほら…力抜いて…」
さっきなんて、いきなり。
蕾を指で慣らされていたら、いきなり…オモチャを挿れられて。
恥ずかしいのと、気持ちいいのと。
全部ごちゃまぜになって、自分でも何を発したかよくわからない。
「んぁあっ!ふか、いぃ…」
ズン…と、衝撃が最奥に響いて。
全て入ってしまったんだ…と身体で感じた。
…彼以外なんて、受け入れたことがないから。
どうすればいいのか…わからない。
できることなら、彼の身体以外に感じたくなんか…ないのに。
「ふぁ…っ、ばんちゃぁあ…」
蛮の居場所を探るように、ふらふらと手を伸ばす。
空を切る銀次の手を、ぎゅっと蛮が掴んだ。
「ばん、ちゃ…。ひっ、あ!」
やっと彼の温もりを感じられて、ちょっと安心したのに。
ナカで…さっきのオモチャ、が。
…細かく振動を始めてしまった。
「ひぁあああ…!ひぅ、あぁ…」
ナカで蠢くオモチャに耐えられるワケもなく。
…我慢なんて効かずに、振動を感じた瞬間達してしまった。
「んぅぁ…、とめてぇ…とめてよぉ…」
達したのに…、動きの止まらないオモチャ。
ぎゅぅ…とオモチャを勝手に締め付けてしまう。
そのたびに、どんどん奥へ潜っていって。
肉壁を無理矢理押しこんでいるのを…感じる。
「ばんちゃ…ばんちゃん…!」
「…銀次…、何が欲しいの…?」
黒い目隠しに涙を染み込ませて。
握った銀次の手に、きゅぅ…と力がこもったのがわかった。
…気持ちよすぎてとめて、と言っているんじゃないのは蛮にはわかっていた。
コレ以外の何かが欲しくて…銀次はぬいて、と言っているのだ。
『何か』というのは、わかっているが。
――どうしても、銀次の口から聞きたい。
俺が欲しい…ちょうだい、と。
そっと、目隠しを指で押して。
琥珀色の瞳を覗かせた。
快感に襲われ続けている銀次は、息を荒くさせて。
「ばんちゃん…ばんちゃん…」と小さく繰り返していた。
…この頃、足りなくなってきている。
自分が銀次を求めるだけじゃぁ、足りない。
銀次からも…俺を求めて欲しい。
欲しがってほしい。
俺だけを見て欲しい。
俺しか欲しがらないようなカラダにしてやりたい…。
醜い程の独占欲。
こんなの、銀次に知られたらどうなってしまうのだろうか。
呆れられる?
怖がられる?
…離れてしまう?
「おれが欲しいのは…、蛮ちゃんだけだよ…?」
…銀次の囁くような言葉に、はっとした。
…あまりにも、まっすぐその言葉が届いて。
それと同時に、ふわ…と優しく微笑んで。
いつでも銀次は、俺が欲しいものをくれるのだ。
それでも足りない…、もっと欲しい、
と銀次を欲してしまう自分は…もうおかしいのか。
――溺れている。
抜け出せない。抜け出したくない。
ずっと…二人で溺れていたい。
「はぁっ…ひぅ、ふぁあ…!」
ズルっ…とナカのオモチャを、勢いよく抜いて。
休ませる暇もなく、銀次のナカに自身を突き入れた。
「ばんちゃっ…きもちいいよぉ…!」
涙をボロボロ零しながら、本当に気持ち良さそうに悶える…。
目隠しをされて襲ってくる快感にビクビクする銀次も可愛かったが…。
やはり、感じている銀次の顔はメチャメチャクる。
…その姿を見ているだけで、また俺のが大きくなったような気がする。
「ひぁあああっ…!ふぇっ…、きゃ…!」
焦らすとか、手加減…とか。
そういったものは、全くブレーキが利かなかったと思う。
ただただ、銀次のイイトコロをダイレクトに突きまくって。
宙に舞う銀次の甘い声が、まるで媚薬のようで…。
聞けば聞くほど、また制御が効かなくなってしまう。
「ぁん…!イっちゃう…出ちゃうよぉ、蛮ちゃぁん…!!」
――イきそうになったらちゃんと言えよ、と教えたのも俺。
それをちゃんと守っている銀次。
全部、ぜんぶが愛しくて。
…一番上にイくときまで最高に感じさせてやりたい。
ぐっ…と硬い先端をナカに食い込ませる。
すると、銀次は今までで一番高い声を上げると…背筋を反らせてイった。
「ひぁああ!ばんちゃっ…蛮ちゃぁああ…!」
「くっ…!」
あまりにも強い締め付けに、抑える事も出来ずに。
…甘美な銀次のナカに、白濁液を叩きつけた。
「んぁ…。ばんひゃぁ…?」
「…おはよ、銀次」
深い眠りから覚めた瞬間、蛮の名を呼んだ銀次。
銀次よりも少し早くに目覚めていた蛮は、隣で銀次の頭を撫でた。
「ん…もう…めかくし、とか…しないでね…?」
まだ意識が完璧に覚醒していないのか…どこかぽーっとしている。
いつも以上に舌っ足らずな口調が、可愛さをまた…。
「なんで…?あんなに可愛いのに…」
「やぁ…。だって…蛮ちゃんのかお…みえないんだもん…」
――顔を真っ赤にさせながら、ぽそ…と呟いた銀次。
…次のアレも、目隠し決定。
いや…なんか最近えち連続すみませんorzなんか勢いづいちゃってですねぇ…←これからも付き合っていただけると嬉しいです(爆
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