「ねぇ、蛮ちゃん」
「あー?」
――オレ、今年蛮ちゃんにチョコあげられない…。
LOVE or SWEET?
「…は?」
え、ナニソレ。
え、え、…コレは…どう反応すればいいんだ?
今の状況を「あ、そう」と妙に冷静に受け止めている自分と(ただの見栄張り)、
「どういう意味だソレ!?他にチョコ渡す相手がいんのか!?」と混乱しまくる自分と、
ひたすら無言でショックを受けているオレが三人いる。
…と、とにかく。
「…どーゆーことだ」
「あ、あのね…?怒らない?蛮ちゃん…」
――内容による。
…とは、目の前でビクビクしている銀次にはとても言えない。
努めて、ものすごく努めて笑顔を浮かべつつ、「おう」と答えた。
「…赤屍、さんにね…?」
… あ か ば ね !?
「『美堂君にではなく、私にくださいませんか…?』ってね、お願いされちゃって…」
「……お、おう」
「オレね、『義理チョコ』って意味で『いいですよ』って言っちゃったんだけどね…」
「………お、おお」
「赤屍さん…、『本命チョコ』って意味で受けとっちゃったみたいで…」
「…………(ぐぉぉおお!!)」
――なんつーことをやらかしたんだ銀次ィィ!!
なんだ、なんだ!?
ようはあれか!
赤屍に渡すからオレには渡せないと!
赤屍>オレだと!
そういうコトなのか銀次ィィ…!!
ぎぎぎぎぎ、と歯軋りが…止められない。
さっきまでの怒りを抑える気なんて、理由を聞いてからは微塵もない。
そのオレから放たれるオーラに涙目になった銀次は、
それでも少し頬を赤く染めながら近づいてきた。
そして、そっとオレの耳に唇を寄せて。
「…でもね、オレがホントに好きなのは…」
――蛮ちゃん、だけだよ…?
「…わかってるっつーの!」
…でも、チョコ(本命)はもらうからな?
…マジすいません!(爆)
これでも色々付け足した方なんですけど…(-w-;;
空白詐欺もイイとこですよね!(泣)
美堂さんをちょっと壊れ気味にさせたかった。←
…はっぴーばれんたいん!(逃
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