Birth 2

 

「ううん…大丈夫、だよ…痛くない、よ……動いて…?」
――蛮ちゃん、だから…。

「んあぁっ!!ひぅ、はぁっ…!」
腰をつかまれて、逃げられない。
…逃げようなんて考えた事もないけれど。

「っ…!」
すぐ傍で聞こえる、押し殺したような蛮ちゃんの声。
人には『抑えるな』っていうくせに、自分は抑えてる…。
悔しいなぁ、とも思ったけど気持ち良すぎてその考えも霞んでいく。

「蛮、ちゃ…!好き、大好き…!んぅ、ひぁっ…あぁっ…!!」
「銀、次…俺も…」
蛮ちゃんが返してくれた…
どうしよう、嬉しい…

どうやら身体でも反応してしまったらしい。
きゅっ…と後ろに力をいれてしまい…

「くっ…!」
蛮ちゃんが、何かをこらえたような表情をする。
「てめぇっ…変な技使うんじゃね…!」

「ぃやぁぁんっ!」
深く、ナカを抉るように激しく杭を動かされる。

「オカシク、なっちゃ…!!」
「なっちまえよ…!」
最後へと駆けのぼるように、蛮ちゃんの腰の動きが一段と速くなる。

「あ、あ、んぅっ…!!ダ、メ…!イっちゃぁ…!!!」
もう、ダメ。

「だめ…まだ…」
ぎゅっとオレの根元を掴まれる。
「やぁっ、なんで…」
あともう少しで、達するところだった。

「一緒に…」
一緒に、イこう。

「蛮ちゃ…っ!」
眉をひそめて、額から汗を流している蛮ちゃんがとても綺麗で。
そして、『一緒に』と言ってくれたことが嬉しくて。
またしても、ボロボロと涙があふれてしまった。

「蛮ちゃんっ…蛮ちゃぁんっ…大好きだよぉっ…!!!」
これしか、言えなくて。

『好き』以上の言葉があったらいいのに、って蛮ちゃんに出逢ってから何度も思った。

「銀、次っ…一緒に、イくぞ…」
「ぅんっ…!」
ラストスパート、とでも言うように、ぐりっ、と奥を突かれた。

「ひぁぁああああぁっ!」
「っく…ぁ…」
根元に絡んでいた指が離され、やっと赦された解放。
背筋に何かが走っていき、何も考えられない…。
同時にナカに感じる熱。

「ふ、ぁ…や、あつ…ぃ、蛮、ちゃ…いっぱぃでて…」
無意識にこんな言葉まででて。

「っ、煽るんじゃねェ…!!」
奥へ奥へとかけるように、精を放ちながらも腰を進める。

「んぅ、ひあ…んぁあ…」
あとから出せないんじゃないか、というところまで熱いものをかけられて、身悶えてしまう…。

「蛮ちゃ…好き、すきぃ…」
「銀次…」

蛮ちゃんの身体が、オレに覆いかぶさって来る。
それでも、体を動かすのさえ億劫で。
このまま眠りに落ちそうになったころ。

「銀次…愛してる…」

耳元で、囁かれた言葉に。
眠気がふっとんでしまった。 

「蛮ちゃんっ…!!」
今まで指一本動かすのですら面倒だったのに、どうしても蛮ちゃんに抱きつきたかった。
それを返してくれるように、オレの背中にも蛮ちゃんの手が回る。

「なぁ、銀次…」
「ん…?なぁに、蛮ちゃん…」
先程の言葉がまだ耳に残っているまま、蛮ちゃんの新しい言葉に耳を傾ける。

「いっつもナカにだしてるけどよぉ…もしガキでもできたらどうする…?」
…いきなりそんなコトを問われても。
 

→3

 

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